常緑樹105 腹の立つこと その一

 朝日新聞のコラムで「暴走老人」のことに少し触れました。生意気に、その心のありようを想像して「あずましい居場所」が必要ではないかと論じました。「待たされることが嫌で、自分の非を認めず、できない自分にもいら立つ。なぜ自分だけがと不公平を感じて許せない。そこで、一見弱そうな人や、言い返せない立場の人をガス抜きの対象にしているのではないでしょうか」とのたまったものです。
にもかかわらず、先日、なんと私自身も怒ってしまいました。交差点で信号待ちしていました。そのとき、反対車線を走っていたタクシーが勢いよくUターンして目前の横断歩道に急停車しました。私を含め、何人かが驚いて後ずさりしました。すぐ信号が変わりましたが、目前をタクシーがふさいでいて、それを避けなければ渡れません。開いたドアに「こんな止め方したら危ないだろ」と怒鳴りました。女性が悠然と乗り込み、ドアは閉まりました。しばらくは気持ちがざわついたものです。
タクシー業界はなかなか大変だと聞いています。他の職から転じた方もいるでしょうがプロのドライバーとしての研修があり、ほとんどの方は模範となるべき運転マナーだと信じています。しかし、ほんの一部、最近少しマナーの悪い人が増えたようにも感じています。私も利用することがあり、よく運転手さんと話すのですが、乗りそうな客を見つけたときに我先にという気持ちは分からないこともありません。自分も車を運転します。前の車の急停車に驚くことがあるので、タクシーの後のときは気にしています。そして、何より自分が乗りたいときは交差点を少しはずしたところへ移動して手を挙げるようにしています。ということはかの女性が諸悪の根源なのかもしれません。
タクシーといえば、裏参道にある大型ショッピングセンターでは毎日たくさんのタクシーが客待ちをしています。重い買い物袋を抱えた人々にとって大変便利なのでしょう。しかし、裏参道は片道一車線の比較的狭い道路です。タクシーが並び、対向車線には一般車も駐車します。そうすると通行中の車両はすれ違うのも困難です。これは、車寄せを作れば解消できたことで、少しでも売り場面積を広くしたい店側の思惑、配慮の無さが原因のような気もします。
高齢者に限らずですが、周りに配慮することで交通事故は減ります。免許取立て時はキチンとしたはず、この初心を忘れないようにしたいと改めて思った次第です。ところで、交差点の話、怒っていたのは私だけではなく、若い人も怒っていたので、決して、私は暴走老人ではありませんので念のため。